オイゲン ヨッフム指揮 アムステルダムコンセルトヘボウ管弦楽団
[PHILIPS PHCP-3984]

 掲示板でチェロOBのNOVIが一押しの演奏です。
 彼は★6つ付けていました ^ ^;
 そでやまくんの書き込み情報によるとレコ芸誌の著名な評論家5人の人気投票でも第一位をとっていたということです。

 きいてみてびっくり、NOVIに脱帽!素晴らしい演奏です。これがドレスデンと同じヨッフムか!?。この印象の差は、ひとえにオケのできに大きく依存しています。ドイツの教会でのライブ録音ですが、乱れをほとんど感じさせず、バランスも非常に良いです。教会の残響もとっても印象的。教会は響きすぎて演奏する方はやりにくい点も多くあると思うのですが、そのようなところはみじんも感じさせません。1964年の古い録音ですが、録音状態も良好です。

 ちょっと麻薬的な魅力をもった演奏と言って良いのでしょうか、抽象的ですみませんが、聴いていてその魅力にどんどん引き込まれていくといったところがあります。全体的にテンポの設定も僕のイメージにかなり近くて好きです。第一楽章第一主題の金管のffの部分の変なクレッシェンド、やはりこの演奏でもやっています。しかしドレスデン盤と違ってあまり不自然に感じないのは、金管のバランスがよいためでしょう。★はアバドやシャイーと同じ4つ半つけましたが、この演奏になれてしまうと、こういった彼独特の解釈が身についてしまう恐れがあるので、これから演奏する立場としてはちょっとその点が要注意(だけどアバドが製造中止でシャイーは輸入盤だから、このあたりが手に入りやすいところではお勧めになるのかな〜...)。また、4楽章でフルート(426小節目)が、付点四分+十六分音符二つの音型を間違って四分+八分音符2つにしてしまっているところも、フルート吹きとして減点対象です(ちょっと細かすぎますが)。